不動産売却にかかる税金は?計算や節税のコツも解説

不動産売却にかかる税金は?計算や節税のコツも解説

不動産の売却を検討するなかで、「税金がいくらかかるのか」「計算が複雑そうで不安」といったお悩みを抱えてはいませんか。
税金の仕組みや控除制度を知らずに売却を進めてしまうと、本来支払う必要のない税金まで負担してしまい、手元に残る資金が減ってしまうリスクがあります。
本記事では、不動産売却にかかる税金の基本的な種類や計算方法、さらに手取り額を増やすための節税のコツまでを解説します。
後悔のない取引をおこないたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

不動産の売却で発生する税金の種類

不動産の売却で発生する税金の種類

不動産売却時にかかる税金は、主に印紙税と登録免許税、そして譲渡所得税と住民税の4種類があげられます。
まずは、それぞれの税金の概要や、課税されるタイミングについて解説していきます。

主要な4つの税金の概要

不動産売却にかかる税金は、売却益にかかるものと、契約書や登記手続きにかかるものの2つに大きく分けられます。
譲渡所得税は売却価格そのものではなく、売却によって得た利益に対して課税されるのが特徴です。
納税は売却した翌年の確定申告でおこないますが、会社員の方であっても利益が出た場合は、ご自身で申告する必要があります。
また、住民税も同じく譲渡所得を基に計算されますが、確定申告後の翌年6月頃に通知が届きます。
通知が届くまで時間があるため、資金計画にゆとりを持って準備できる点がメリットと言えるでしょう。
さらに、印紙税は売買契約書に収入印紙を貼って納税し、登録免許税は決済時に司法書士へ依頼して手続きを進めます。

課税根拠と納税義務者

譲渡所得税は申告分離課税といって、給与所得などと切り離して、税額を計算する方法が採用されています。
ここには復興特別所得税も加算され、2037年までは、所得税額に2.1%を上乗せして納めることになります。
住民税は地方税として自治体へ納めますが、譲渡所得分については、納付書を使って支払う普通徴収となるケースが多いです。
また、印紙税は、契約書を作成した当事者が、それぞれの原本分を負担するという考え方に基づいています。
登録免許税は、所有権移転登記は買主が負担し、抵当権抹消登記は売主側で手配するのが一般的です。
なお、抵当権抹消にかかる登録免許税は不動産1個につき1,000円、土地と建物の場合は合計2,000円が目安となります。

税額が変わる主な要因

譲渡所得は、譲渡価額から取得費と譲渡費用を差し引いて算出するため、それぞれの内容を正しく把握することが大切です。
取得費には購入代金だけでなく、仲介手数料や印紙代、登録免許税なども含められ、建物については減価償却費を差し引いて計算します。
購入時の契約書が見当たらない場合でも、売却価格の5%を概算取得費として計算することが可能です。
一方で、譲渡費用には仲介手数料や印紙代、立退料や解体費用など、売却に直接かかった支出が該当します。
また、所有期間は売却年の1月1日時点で判定され、5年を超えるかどうかで税率が変わるため、事前に確認しておくことが重要です。

不動産売却時にかかる譲渡所得税の計算方法

不動産売却時にかかる譲渡所得税の計算方法

前章では、不動産売却で発生する税金の種類について述べましたが、なかでも金額が大きくなりやすいのが利益に対する税金です。
ここでは、譲渡所得税の計算式や、税率の仕組みについて解説します。

基本計算式と税率区分

譲渡所得税は、譲渡価額から取得費と譲渡費用を差し引いて譲渡所得を求めることから始まります。
特別控除が使える場合は、その金額を差し引いて課税譲渡所得を確定させます。
この課税譲渡所得に税率を掛けて税額を計算しますが、税率は売却年の1月1日時点で、所有期間が5年を超えているかで異なるのが特徴です。
5年超の長期譲渡所得は所得税15%と住民税5%、5年以下の短期譲渡所得は所得税30%と住民税9%が適用され、復興特別所得税2.1%も上乗せされます。
なお、所得税と別に住民税も納めるため、全体の負担額を見据えて資金計画を立てることが大切です。

取得費になる項目

取得費とは、物件購入時にかかった総コストのことで、売買代金だけでなく諸費用も含めて計上できます。
領収書などを基に漏れなく拾い出すことがポイントで、具体的には購入時の仲介手数料などが認められます。
さらに、契約書の印紙代や登録免許税、不動産取得税なども取得費として計算に含めることが可能です。
リフォーム費用についても、資産価値を高めるための支出であれば取得費に含まれるため、書類は保管しておきましょう。
ただし、建物部分は、購入時の金額から減価償却費を差し引く必要がある点に、注意が必要です。

実際の税額の計算例

それでは、譲渡価額5,000万円から取得費3,000万円を引いた、譲渡所得2,000万円のケースで計算してみましょう。
所有期間が5年超の長期譲渡所得の場合、所得税と住民税などを合わせた合計は406万3,000円です。
一方で、所有期間が5年以下の短期譲渡所得の場合、税額の合計は792万6,000円にもなります。
このように、同じ利益額であっても所有期間によって、税額に大きな差が出ることがわかります。
なお、実際には取得費や譲渡費用を細かく計上すると、より実態に即した税額を算出することが可能です。

不動産の売却で売却益を残すための節税方法

不動産の売却で売却益を残すための節税方法

ここまで、譲渡所得税の計算方法を解説しましたが、特例などを活用して手取り額を増やす方法もおさえておきましょう。
最後に、大切な資産を有効活用するための、不動産売却における節税のコツについて解説していきます。

保有期間と売却時期

節税するためには、売却する年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているか、確認することが大切です。
ここで注意すべきなのが「買った日から丸5年経った直後に売ると、税率の高い短期譲渡になってしまう」という落とし穴です。
たとえば、購入から5年1ヶ月経過した5月に売却しても、その年の1月1日時点ではまだ4年台のため「短期」扱いになります。
税率を半分(長期譲渡所得)にするには、丸5年経過した後の「お正月(1月1日)を越えてから」引渡しをしなければならない点に注意して、引渡しの時期を調整し、有利な区分を整えるようにしましょう。
5年超の長期譲渡所得になれば税率が低くなるため、引渡しの時期を調整して区分を整えるのも良いでしょう。
また、マイホームを10年超所有してから売却する場合、軽減税率の特例が利用できる可能性があります。
この特例を利用することで、さらに税率を抑えられる可能性がある点はメリットです。
なお、売却計画を立てる際は、査定から募集開始までの期間も考慮し、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

代表的な特例と控除

マイホームを売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる、「3,000万円特別控除」があります。
所得が3,000万円以下なら税額が0円になる可能性もあるため、効果的な制度と言えるでしょう。
ただし、住み替え(買い替え)の場合、この特例を使うと新居で「住宅ローン控除」が使えなくなってしまう(併用不可)という強力な落とし穴があります。
そのため、「売却時の税金を0にするか、新居のローン控除で所得税を戻すか」の緻密なシミュレーションが欠かせません。
また、新居への住み替えをおこなう際、一定の要件を満たせば、課税を将来に繰り延べられる「買換え特例」もあります。
この買換え特例を活用すれば手元の資金を残しやすくなり、次の売却時まで納税のタイミングを調整することが可能です。
さらに、相続した空き家を売却する場合、一定条件下で3,000万円の特別控除が適用される制度も存在します。
ただし、これらの特例は併用できるものとできないものがあるため、早い段階で整理しておくことが大切です。

準備手順と相談の重要性

納得のいく売却を目指すには、まず購入時の契約書や領収書を集めて、取得費を整理することから始めましょう。
あわせて、登記簿で所有期間を確認し、5年や10年といった区切りを意識しながら、売却のタイミングを検討します。
売買契約時には印紙税を準備し、決済では司法書士と連携して抵当権抹消などの手続きを進めましょう。
確定申告は翌年の2月16日から3月15日が基本となるため、必要書類は早めにそろえておくことが大切です。
さらに、引っ越し時期の調整で費用を抑える工夫も重ねることで、手取り額を意識した売却計画を立てやすくなります。

まとめ

不動産売却では契約や登記にかかる費用にくわえ、売却益に課税される譲渡所得税や、住民税を把握しておくことが大切です。
譲渡所得税の税率は、売却年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかによって異なり、5年超の長期譲渡所得は税率が低くなります。
3,000万円特別控除などの特例を活用し、専門家と相談しながら進めることで手取り額を残しやすくなります。

スタイルホーム豊川店
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