豊橋市はどんな地域?住みやすさを住環境や家賃相場から解説
愛知県豊橋市の賃貸物件を検討するのであれば、やはり気になるのが「住みやすさ」でしょう。
住環境や家賃相場を知っておけば、引っ越し後の暮らしをイメージしやすくなります。
そこで今回は、豊橋市の概要をはじめ、住環境や家賃相場まで詳しく解説していきます。
豊橋市の概要から住みやすさを探る
豊橋市は愛知県の東南端に位置し、東は静岡県、北は豊川市・新城市と接し、南は太平洋、西は三河湾に面しています。
温暖な気候に恵まれており、陸海交通の要衝として中核市に指定されています。
2024年5月1日時点での人口は367,558人です。
また、東西大経済圏の中央にあり、東京や大阪にもアクセスしやすいということで、その住みやすさが魅力的な地域となっています。
沿革
古くは「穂国」と呼ばれた豊橋市は、大化の改新の頃に三河国に統合されました。
鎌倉時代には「今橋」と呼ばれ、1505年に牧野古白が今橋城を築いた後、政治的・軍事的要地として栄えています。
江戸時代には「吉田」と改称され、東海道五十三次の34番目の宿場町として交通の要衝となりました。
1869年(明治2年)になると吉田は、現在の「豊橋」と改称され、1896年に市制を施行して豊橋市が誕生しています。
戦前は蚕糸業が盛んで、糸の町や軍都として発展しました。
1945年(昭和20年)の空襲で市街地の90%を焼失しましたが、戦後の復興事業により緑豊かな都市として再生しました。
豊橋市は、工業整備特別地域や農業経済圏としても発展し、三河港は国際貿易港として自動車輸入で全国一を誇っています。
1999年に中核市に指定され、2006年には市制施行100周年を迎えました。
現在は「未来を担う人を育むまち・豊橋」を基本理念とし、「第6次豊橋市総合計画」と「第2期豊橋市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、持続可能な発展を目指す地域です。
特徴
豊橋市の南部は渥美半島に広がる農業地域で、全国トップクラスの農業産出額を誇ります。
平坦な地形と温暖な気候、豊川用水の安定した供給により、多種多様な作物が栽培されています。
鶉の飼育数は日本一で、養豚や養鶏も盛んです。
一方、西部は三河港を擁する臨海工業地域で、自動車の輸入台数・金額ともに全国第1位を誇ります。
造船、金属、機械、自動車、電気、精密機械、化学繊維などの産業が集積しており、海外メーカーも多く進出しているのが特徴です。
中心部には吉田城や豊橋市美術博物館があり、豊橋駅周辺には商店街があります。
さらに、子育て世帯向けの支援サービスも充実していることで、その住みやすさから、人気のある地域です。
豊橋市の住みやすさの指標となる住環境
豊橋市は交通アクセスが充実しており、主要エリアごとに異なる住みやすさがあります。
また、子育て支援も充実していることから、子育て世帯も安心して暮らせる環境です。
続いて、豊橋市の住環境を説明します。
住環境①:交通アクセス
豊橋市は、東海道新幹線、JR東海道本線、JR飯田線、名鉄名古屋本線、豊鉄渥美線が通っています。
新幹線の「こだま」だけでなく、一部の「ひかり」も停車するため、主要都市へのアクセスが非常に便利です。
市内には東海エリア唯一の路面電車、豊橋鉄道市内線が走り、市の中心部へアクセスできます。
車でのアクセスも良好で、近隣のインターチェンジを利用すれば、名古屋まで約1時間半、東京まで約4時間、大阪まで約3時間で行けます。
住環境②:主要エリア5つの特徴と住みやすさ
豊橋市は大きく5つのエリアに分かれています。
各エリアの特徴と住みやすさを見ていきましょう。
駅や市役所が集まる「豊橋市中央部」の住みやすさ
豊橋市中央部は、豊橋駅を中心とした人気エリアです。
豊橋駅周辺には商店街が栄え、市役所や吉田城、美術館などの施設もあります。
また、県内外からのアクセスが便利で、東京や大阪への新幹線、名古屋市内まで50分でアクセスできる名古屋鉄道、市内を結ぶ路面電車など、さまざまな交通手段が揃っています。
自然あふれる「豊橋市東部」の住みやすさ
豊橋市東部は、「のんほいパーク」や「岩田運動公園」など、子どもから大人まで楽しめる施設が集まるエリアです。
東海の小尾瀬と呼ばれる「葦毛湿原」があり、四季折々の景色を楽しむことができます。
JR二川駅や路面電車の停車駅が多く、中央部へのアクセスも便利で、犯罪発生件数が少ないため、子育て世帯に適した地域です。
三河湾を望む工業地帯「豊橋市西部」の住みやすさ
豊橋市西部は、三河港を中心とした臨海工業地帯です。
三河港は自動車の輸入台数・金額ともに全国第一位を誇ります。
自動車製造や造船業が盛んで、スケートリンクや屋内プールがある「アクアリーナ豊橋」、1,000人収容可能なコンサートホール「ライフポートとよはし」などの施設があります。
豊橋駅までは、バスを利用して約15分でアクセス可能です。
住宅街と雄大な自然が広がる「豊橋市南部」の住みやすさ
豊橋市南部は、全国トップクラスの農業産出額を誇るエリアです。
中心部には住宅街が広がり、南側には太平洋に面した「表浜海岸」があります。
交通の便も良く、豊橋鉄道渥美線を使えば中央部まで約40分でアクセスできます。
治安も良好で、住環境として優れているといえるでしょう。
石巻山を中心とした緑あふれる「豊橋市北部」の住みやすさ
豊橋市北部は、石巻山を中心とした丘陵地帯です。
次郎柿やブドウ、イチゴ、モモなどの果樹園が広がり、自然が豊かです。
石巻山は夜景スポットとしても知られています。
中央部から北部までの移動はバスで約25分です。
自然に囲まれた環境での生活を楽しみたい方におすすめなエリアとなります。
住環境③:子育て支援
豊橋市は「とよはし子育て応援宣言」を掲げ、地域全体で子育てを支援しています。
妊娠期から子育て期までのサポートが充実しており、産後ケアや乳児家庭の全戸訪問、不妊治療の助成などもおこなっています。
また、保育無償化以上の保育料軽減や、待機児童ゼロがほぼ実現しており、子育て世帯が安心して暮らせる環境です。
さらに、市内には多くの親子で楽しめる施設があり、とくに「豊橋市こども未来館ここにこ」や「のんほいパーク」は人気があります。
自然を体感できる公園や海も多く、豊かな自然環境の中で子どもたちがのびのびと育てることができるでしょう。
家賃相場から豊橋市の住みやすさを知る
最後に豊橋市の家賃相場を説明します。
間取りごとの家賃相場は下記です。
●ワンルーム・1K・1DK・1LDK:約3.88〜6.4万円
●2K・2DK・2LDK:約3.89〜6.79万円
●3K・3DK・3LDK:約5.19〜7.88万円
●4K・4DK・4LDK以上:約6.18万円〜
一人暮らし向け物件の相場は約3.88〜6.4万円、二人暮らし物件の相場は約3.89〜6.79万円、ファミリー向け物件の相場は約5.19〜7.88万円です。
これは時期や物件探しのタイミングによって異なる場合がありますので、注意してください。
豊橋市周辺の家賃相場
ワンルーム・1K・1DK・1LDKの家賃相場を基準に、豊橋市周辺の家賃相場を比較しました。
●湖西市:約4.85万円
●豊橋市:約4.08万円
●豊川市:約4.29万円
●新城市:約4.79万円
●田原市:約5.19万円
豊橋市の相場が約4.08万円で、ほかの地域よりも相場が低いため、家賃を抑えて物件探しをしたい方にもおすすめの地域となっています。
まとめ
豊橋市は愛知県東南端に位置し、温暖な気候と充実した交通アクセスが特徴の中核市です。
南部は農業、北部は自然、西部は工業が盛んで、各エリアに多様な住環境があり、主要都市へのアクセスも便利です。
子育て支援も充実しており、家賃相場も比較的低いことから、住みやすい地域として人気があります。