豊川市の不動産売却で知っておくべきことは?概要や住みやすさを解説
売却活動では、購入検討者へのアピールポイントとなる街の魅力・住みやすさのポイントを知ることが大切です。
より高値を目指すなら、不動産売却価格相場を注意深く観察し、適切なタイミングで売り出しに踏み切らなければなりません。
愛知県豊川市で不動産売却を検討している方に向けて、豊川市の概要や住みやすさ、近年の不動産売却相場の変化について解説します。
不動産売却の前に知っておこう:豊川市の概要
豊川市(とよかわし)は、愛知県の南東に位置する計量特定市(計量に関する職務を都道府県に代わっておこなうことができる市)です。
総面積は160平方キロメートル、令和6年4月1日現在の人口は183,947人。
その名のとおり、愛知県北設楽郡設楽町の段戸山(標高1,152m)から流れる一級河川「豊川」を擁し、豊かな自然に囲まれています。
豊川市の魅力
豊川市には、万葉時代(629年~759年)から現在まで守られてきた歴史的遺産が多数あります。
なんといっても、日本3大稲荷に数えられる「豊川稲荷」の所在地として有名な地域です。
豊川稲荷は、妙厳寺(みょうごんじ)の境内に祀られた「豊川吒枳真天(とよかわだきにしんてん)」の通称。
商売繁盛・家内安全の神として、日本全国で広く信仰されています。
豊川稲荷のほかにも、市内には数多くの神社仏閣が存在し、毎年3月から10月にかけては、五穀豊穣・地域の繁栄・疫病退散の神事として「とよかわ手筒花火」の奉納がおこなわれています。
ご当地グルメ「豊川いなり寿司」や、とよかわブランドで生産量日本一の「とよかわバラ」 「とよかわバウムクーヘン」「とよかわトマトケチャップ」「とよかわうずら缶」などの生産も盛んです。
そして、東海道・山陽新幹線の線路や設備を点検する「ドクターイエロー」の車両も豊川市で製造されているのです。
神社仏閣めぐりや豊かな自然を活かしたアクティビティを楽しめるとして、観光客からの注目も集めています。
豊川市の気候
豊川市は、1年を通じて、比較的気温が低く、真夏でも平均気温は31℃ほどです。
同時に湿度が高い傾向にあるため、夏場は蒸し暑さを感じやすいでしょう。
春から秋口にかけては、曇りの日が多い影響で、34℃を超えることはめったにありません。
そして、冬は冷え込みが厳しく、1月ごろには平均最低気温3℃、平均最高気温は9℃ほどになります。
不動産売却の前に知っておこう:豊川市の住みやすさ
「住環境」「子育てのしやすさ」「交通の便」の3要素から、豊川市の住みやすさを確認してみましょう。
豊川市の住みやすさ①:豊かな自然に囲まれた住環境
豊川市には海・川・山がそろっており、豊かな自然のなかに閑静な住宅街が広がります。
都心部からは離れており、愛知県内でも人口密度が低めの地域であるため、静かで落ち着いた雰囲気を求める方にはぴったり。
自然に囲まれながらも、生活に必要不可欠なスーパーマーケットは、市内に30店舗以上あります。
50以上の専門店が入っている大型ショッピングモールも存在するため、日々の買い物に困ることはないでしょう。
豊川市の住みやすさ②:子育て支援が充実しておりファミリー層の注目も集めている
豊川市は「子育てがしやすい地域」と言われています。
その理由は、豊かな自然環境と生活利便性だけではありません。
豊川市内には、88か所の一般診療所があります。
小児科の数は十分で、大きな市民病院もあるため、子どもが突然体調を崩したり、けがをしたりしたときに頼れる場所が豊富です。
また、健康福祉センターや保健センターでは、子育てをする方の育児相談を対面および電話で受け付けています。
子どもの心身の発達に関すること、子育て中に感じた不安など、身近な方には打ち明けにくいことも一人で抱え込まずに話せる環境です。
日頃の子育てを手伝ってほしい方と有償ボランティアを結びつける活動をしている「豊川市ファミリー・サポート・センター」も頼れる存在です。
共働きやひとり親世帯の子どもが一人でも利用できる子ども食堂も点在しているため、いざというときに支えてもらえる安心感があります。
子どもが1歳を迎えたときには、1人につき3万円の「ファーストバースデーお祝い金(子育て応援金)」の支給もありますよ。
豊川市の住みやすさ③:自然豊かな環境でありながら交通の便が良好
「自然豊かな環境」と聞くと、都心部に出づらく生活がしにくいのでは…と思う方もいるかもしれません。
しかし、豊川市にはJR東海道本線・飯田線・名古屋鉄道の名古屋本線/豊川線が通っているため、交通の便も良好です。
新幹線が通る豊橋駅にほど近いうえ、車を利用する方は、豊川ICから東名高速道路に乗ることも可能です。
普段は静かで落ち着いた環境でのびのびと暮らしながら、休日には都心部へ出たり、遠方への旅行を楽しんだりする暮らしを実現できます。
不動産売却の前に知っておこう:豊川市の不動産売却相場
中古一戸建て住宅・中古マンション・土地の3種類に分けて、豊川市内における不動産売却相場を見てみましょう。
豊川市の中古一戸建て住宅の不動産売却相場
豊川市内で取引されている中古一戸建て住宅は、平均築年2009年、平均専有面積110.0㎡(33.3坪)です。
平均土地面積は160.0㎡(48.5坪)であり、不動産売却価格相場は2,539万円(坪単価:76万円)ほどです。
この価格相場は、10年前に比べて-1.8%と微減しており、さらに10年後にかけても、不動産売却価格は減少傾向で進むことが予測されています。
豊川市の中古マンションの不動産売却相場
豊川市内で取引されている中古マンションは、平均築年1991年、駅から徒歩での平均所要時間は13.2分です。
平均専有面積は72.0㎡(21.8坪)であり、不動産売却価格相場は2,621万円(坪単価:120万円)ほどです。
10年前に比べて価格相場が+29.4%と大幅に上昇しており、周辺エリアの平均増減率を踏まえても、高い資産性があります。
ただし、さらに10年後には現状から-18.3%の下落が予測されています。
高値での売却を目指すなら、価格上昇のピークを見極めなければなりません。
豊川市内の中古マンションの売却を考えている方は、価格相場の変動を追いながら売り出しの準備を検討してみてください。
豊川市の土地の不動産売却相場
豊川市内で取引されている土地は、駅から徒歩での平均所要時間が16.17分です。
平均土地面積は210.0㎡(63.6坪)であり、不動産売却価格相場は1,573万円(坪単価:25万円)ほどです。
10年前比は-8.4%と、中古一戸建て住宅よりも大きく下落しています。
周辺エリアよりもハイペースで相場下落が進んでいる点にも注意しましょう。
さらに、10年後にかけても、不動産売却価格相場は引き続き減少傾向で進んでいく予測です。
まとめ
豊川市は、豊川稲荷の所在地として有名であり、一級河川「豊川」やその周辺の山・海の豊かな自然が魅力的な地域です。
都心部から離れ落ち着いた雰囲気がただよう街ですが、複数の電車や高速道路が通っており、各方面へのアクセスも良好です。
子育て支援のサービス・制度が充実していることから、ファミリー層の注目も集めています。
しかし、豊川市に位置する中古一戸建て住宅と土地の不動産売却価格相場は、年々減少傾向にあります。
中古マンションのみ、10年前比で大幅な価格上昇がみられますが、さらに10年後にはこちらも減少していく予測であるため、売り時の見極めが重要です。